2021年4月10日

S.H.フィギュアーツ ウルトラマンジード ロイヤルメガマスター マント可動化

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いや、元の製品もマント可動しますけどね?
今回は目が薄すぎるのでリペイントとマントを梨地シートにして欲しいという依頼を受けました。
マントの梨地化については以下のサイトを参考にということなのでめっちゃ参考にしています。(後に知りましたが、ツイッターの相互さんのブログでした!)
S.H.Figuarts ウルトラマンジード ロイヤルメガマスター のマント改修
まずはリンク先のブログ記事から読むことをお勧めします。
多少の工夫を加えています。

先ずは型紙をイラストレーターで作りました。
以下のリンクでpdfをダウンロードできますので印刷してご利用いただけます。ネットプリントしても良し。
S.H.Figuarts ウルトラマンジードロイヤルメガマスター.pdf 型紙の中の破線はワイヤーを仕込む部分で、4箇所の○は3×1mmのネオジム磁石(Amazonで大量に売っているやつを購入しました)を仕込む箇所です。

私はテンプレートをクラフトロボでカットしています。
また、今回はシートを切り出してから表裏を張り合わせるのではなく、張り合わせてからカットすることにしました。こうすることで張り合わせたときにシートがずれる心配がありません。

IMG_5010.jpeg まず裏側のシートの処理です。参考にしたブログにもありましたが経験上、シートとシートをピタっと張り合わせるとその箇所が黒ずんでしまいます。黒ずむという表現は適切では無いですが、すりガラスにセロハンテープを貼ると透明度が上がる感じと似ています。これを防ぐ為に赤い梨地シートをA5サイズに切り出して同サイズの厚紙にマスキングテープで固定し、白サフを吹きます。こうすれば色の透過を防ぐことができますし、なによりも赤の発色が良くなります。

IMG_5021.jpeg その効果は一目瞭然です。左側の破片は裏面に白サフが吹いてあります。吹いていない方はカッティングマットを透過してしまっています。

金色は赤い梨地シートにタミヤスプレーのゴールドを使っています。

IMG_5012.jpeg シートの上にテンプレートを置いてテンプレートの内側にオフセットしてステン針金(0.4mm)をマスキングテープで固定します。その後少しづつマスキングを剥がしながら、針金を瞬間接着財で固定します。瞬着は低粘度なものを使うのがお勧めです。すみ入れの要領で針金に沿って流れてくれます(今回使ったのは違ったのでちょっと面倒でした)。

針金を瞬着で固定できたら針金の外側に沿うようにハセガワの両面粘着シートを貼っていきます。

IMG_5023.jpeg あとはテンプレートの枠ともう一枚厚紙を用意して上部をマスキングテープで繋げます。あとはそれぞれの内側にシートを貼ってパタンと閉じる要領で表裏を張り合わせます。

IMG_5026.jpegIMG_5027.jpeg マントの接続は前述のブログに習って肩アーマー裏にネオジム磁石(3×1mm)を仕込みます。一度ガイドの穴をピンバイスで堀り、前から気になていたゴッドハンドさんのスピンブレードで底面が平たい穴にしています。パーツ自体が厚く無いのでドリルでネオジムを埋めるのに必要な深さを掘るとセンター部分が貫通してしまう為です。これでも完全には埋まっておらず半分位は飛び出しています。瞬着で固定しています。

IMG_4961.jpegIMG_4962.jpeg 背中のパーツも前述のブログ同様にネオジムを仕込みます。背中のパーツはプラ製マントパーツと接着されているので"こじ開け"を利用して強引に分解(破壊・・・)。軸の部分とマントも切り離してしまいました。

IMG_4963.jpeg 軸パーツと背中のパーツはプラリペアを使ってガッチリ結合させます。軸の可動がかなりキツい為、通常の接着では簡単に取れてしまうと思います。プラリペアのおかげでビクともしませんでした。

IMG_4998.jpegIMG_5033.jpeg ネオジムを仕込む為の土台をエポパテで作成。メンソレータムを塗って離型処理をしたパーツにエポパテを押し付け、ドリルの背中等でφ3mmのガイドをスタンプしておきます。硬化後に取り外して整形、塗装して接着します。回転軸の金属とネオジムが引き合って作業し辛いので土台パーツにネオジムを接着してから土台パーツを背中のパーツに接着しています。

IMG_5028.jpegIMG_5029.jpeg マントの中にもネオジムを仕込んでいます。接着はハセガワの両面粘着シート。貼ってあるマスキングサークルは位置決めのガイドでこの後剥がしています。

IMG_5004.jpegIMG_5003.jpeg ネオジムは補助的なもので肩アーマーのボールジョイントにマントの縁を半分位噛ませることで固定自体は可能です。シート2枚分噛ませると流石にキツすぎと思われるので表側(金色)のシートのみ噛ませています。この為、裏側(赤色)のシートは干渉する部分は切り欠いています。

IMG_5040.jpegIMG_5041.jpeg ということで完成!

IMG_5039.jpeg マントはかなりデカめです。通常の状態にするにはかなり折り畳まないといけません。が、実物もカーテンの様に蛇腹状に細かく折り畳まれていますね。

IMG_5038.jpegIMG_5043.jpeg 目はガイアノーツの蛍光ブルーで濃くしています。

2021年4月 5日

S.H.フィギュアーツ 仮面ライダードライブ タイプフルーツ 改造

IMG_4967.jpeg S.H.フィギュアーツ 仮面ライダードライブ タイプスピードをベースにタイプフルーツを作成しました。

スクリーンショット 2021-04-05 22.36.45.pngスクリーンショット 2021-04-05 22.36.18.png IMG_4770.jpg ローグ同様、新たに作り起こしたパーツは全て3Dプリント(sonic mini 4k)しています。

IMG_4603.jpg 何度か試作を繰り返しました。特にタイヤの合いを調整するのは大変でした。笠の筋彫りの本数などネットで資料を探していましたが見つからず何となくで良いかな・・・と諦めかけたその時、特写写真集を持っていることを思い出し引っ張り出したところ上からの写真がバッチリ載っていました!なので再現度はバッチリかと思います。

IMG_4977.jpegIMG_4981.jpeg IMG_4980.jpegIMG_4982.jpeg いきなり完成です(汗
元の塗装は除去し、ピンクサフをベースに混色したオレンジを吹いたあと納得が行かなかったのでさらにタミヤラッカーのピュアーオレンジで上塗りしています。多分いきなりピュアーオレンジを塗っても思うように発色しないと思うので結果良かったかも。

IMG_4979.jpeg ボディの左側はタミヤのポリカーボネートスプレーのダークメタリックブルーを使用(スプレーのまま吹いています)。タイヤ側面には自作デカール(type FRUITS)を貼っています。

IMG_4978.jpeg 忘れてはいけないのがベルトさんのディスプレイ部。ちゃんと再現しました。

IMG_4853.jpeg プリンタのインクでは色味の再現が難しかった(MDプリンタはグラデーションや中間色に弱い)のでディスプレイ基部のパーツをオレンジ(元の製品のプリントもオレンジでした)に塗装した後、オレンジ部分をヌキとした黒マスクデカールでマスクして再現しています。

IMG_4985.jpeg 武器は塗装剥げが酷かったのでリペイント。特に無双セイバーはフルリペイントしています。今回の塗装で一番しんどかったです(特にシルバーのライン)。ひたすらマスキングしました。

IMG_4989.jpegIMG_4991.jpeg 肩当て、腰当てのサイドの一部と裏面はガンメタに塗装。多分ダークステンレスシルバーだったと思います(ど忘れ)。ここもマスキングが面倒でした。

IMG_4854.jpg IMG_4986.jpeg 肩アーマーは薄いゴム板で胴体接続しています。ゴム板、伸びたりするので勧めです。瞬着との相性もとても良いです。

IMG_4851.jpeg シフトカーは本当は形状がことなるんですが塗装とデカールで誤魔化しています(汗

IMG_4970.jpegIMG_4971.jpeg 相変わらずポージングセンスは皆無なので画像検索して参考にしています。見たことあるでしょ(笑

IMG_4967.jpegIMG_4968.jpeg 個人的には二刀流の刀をクロスするように持たせるのが好きです。

IMG_4995.jpg 最初は「えぇ・・・」と思ったデザインですが作っていると愛着が湧くんですよね・・・とても気に入っています。

2021年4月 3日

S.H.フィギュアーツ 仮面ライダースナイプシューティングゲーマー レベル2 マント可動化

今回はフィギュアーツ 仮面ライダースナイプシューティングゲーマー レベル2のマントを梨地シートで可動化して欲しいという依頼をいただきました。
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単純に梨地シートに置き換えならさほど難しくもありませんし、SNSでも作例を見かけます。が、今回はマント表面のハニカムパターンを再現して欲しいというものでした。今回のパターンは細かすぎてクロノスローブで使ったカッティングシートはカット精度に問題があり使えず。依頼通りデカールでのテストもしましたが強く折り曲げるとインクがハラハラと落ちてきてNG。依頼された内容にばかり囚われすぎて根本的なことに気がついていませんでした。

梨地シートにプリントすればいいんじゃね?
と。

IMG_4890.jpeg まず、イラストレーターでマントのパターンをデザインしケント紙に印刷。

IMG_4891.jpeg 白の梨地シートを印刷した外枠のサイズで切り出し・・・
(梨地シートは東京出張の際に渋谷の東急ハンズで購入したものです。名古屋のハンズ2店舗では取扱無し&取り寄せ不可・・・トホホ)

IMG_4892.jpeg ケント紙になるべくたわみが無いように貼り付け、タミヤのポリカーボネートスプレーの蛍光イエローで塗装(先駆者に教えていただきました。感謝!)。塗装するとシートがたわんでくるので貼り直します。

IMG_4893.jpeg 塗料が乾いたらメタリックシルバーインクで印刷します。いやー、できるかもとは思っていましたが本当に印刷できた時は感動しました。マジでMDプリンタ優秀過ぎです。バージョンアップして復活しないかな・・・
この後、裏面も蛍光イエローで塗装しています。

IMG_4952.jpeg 試作を重ねて完成したマントがこちら。襟の部分は独立しています。いつもは裏表で2枚のシートを張り合わせるのですが今回は1枚としました。針金をオフセットして瞬着で固定し、縁を巻き込む形で接着しています。

IMG_4911.jpeg 複眼の改修も受けていたので裏から削っていたところ削りすぎてしまい目の部分が破損(貫通)してしまいました。

IMG_4914.jpeg デカールを貼って誤魔化せないレベルだったので素体を購入してパーツを取ろうかとも思いましたがあまりにも勿体ないので急遽3Dデータを作成し3Dプリントで目の部分を作成しています。(画像右上のクリアパーツが自作したものです)

IMG_4915.jpeg IMG_4916.jpeg なんとかリカバリーに成功しました。また形状も好みに変更しています。

IMG_4941.jpegIMG_4939.jpeg そうして出来上がったものがこちら。もとの製品はプラスチック製でパーツ分割もされていましたがより実物に近づけることができました。何よりハニカムパターンが再現できたのが良かったです。

IMG_4942.jpeg 昔やった改造同様に背中のバイザー部には赤デカールを貼ってワインレッドに見えるようにしています。

IMG_4933.jpegIMG_4936.jpeg 今回は梨地にプリントを施すという新たなイノベーションがあり非常に有意義でした。