2009年4月19日

組み立てガイド 2

DSC07521.jpg DSC07522.jpg シートカウルの組み立ては特に問題ないと思います。テール裏のパーツはゲート跡がいっぱいなので綺麗に整形して接着します。

DSC07523.jpg タンクカバーはHESDユニットを差し込む為の穴が塞がってしまっていますので、開口して下さい。

DSC07524.jpg センターサイレンサーの組み立ての前に、リアタイアを外す必要があります。リアタイヤを外さないと、センターサイレンサーとシートカウルを分解できない為です。
製作記でも書きましたが、ホイールを繋ぐ金属パーツは"かしめ"てあるのでリュータ+丸ビットを押し当ててかしめてある部分を削っていきます。反対側から金属の軸を指で押さえないと回転してしまって削れないのですが、切削で熱が発生するので火傷に注意して下さい。

DSC07525.jpg DSC07526.jpg かしめてある分部が薄くなったらドライバー等で押してやると軸が外れます。

DSC07527.jpg サイレンサー裏がネジ止めしてあるので外します。ここを外すと、シートカウルを外すことが可能になります。

DSC07528.jpg サイレンサーを外す前にステップの部品がフレームに接続されているのでここを外しておきます。固体によっては接着されており外すのは困難かもしれません。この場合は諦めて根元にナイフを入れて固定軸を切断するしかないと思います。簡単に外れる場合もあります。運ですね。

DSC07530.jpg サイレンサーを外すにはエンジン下辺りに接続分部があるので4本のエキパイの部品を下に引っ張る様にすると外れます。

DSC07531.jpg タンクカバーをはめてみます。キャップは複製品ではなく、元パーツを使いました。

トランスキットのセンターサイレンサーとシートカウルのパーツには元パーツの様なネジ止めする仕組みが無いので、その仕組みを作って行きます。センターサイレンサー天面に穴を開けて軸を通します。リアリティを追求するならば他の固定方法を考えてみてください。

DSC07534.jpg シートカウル裏にネジ止め用の基部を設けます。正確な位置決めの為に先ず、後部フレームに軸を通す穴が開いているのでガイドとなるプラサポのパーツ番号No.2を下側からハメます。

DSC07536.jpg タンクカバーとシートカウルをフレームに組み合わせて位置決めをしたら、先程のプラサポの中心の穴にφ2.0mmのドリルを通してシートカウル裏を浅く掘ります。貫通させてはいけません。

DSC07537.jpg シートカウルを外し、φ2.0mmの穴が出来ているのでこの穴をガイドとして最終的にはφ4.0mmの穴を掘ります。これもそんなに深く掘る必要はありません。1.5mm位掘り下げました。

DSC07538.jpg DSC07692.jpg DSC07540.jpg 先程ガイドに使ったプラサポのNo.2の軸が短い方を1mm程度迄に短縮します。この軸が先程空けた穴にはまるわけです。また、プラサポの穴はプラ材を詰めた後、φ1.8mm~φ1.9mmの穴を開口します。この穴で、M2.0のネジを締めることになります。

DSC07541.jpg シートカウル裏から出た軸はフレームの穴にはまります。

DSC07633.jpg センターサイレンサーに延びるエキゾーストの部品を整形します。このパーツもゲートが沢山付いているので基となったパーツ(画像右側)を参考にして下さい。

DSC07635.jpg エキゾーストを取り付けます。

DSC07637.jpg 次はセンターサイレンサーを整形します。この部品も無茶な複製をしたのでシリコンが流れきっておらず、軸を通す穴が変になっています。穴を綺麗に掘りなおす必要があります。穴から舌のようなレジンの塊が覗いているのでナイフで平らになる様にそぎ落とします。これでドリルを回し易くなったのでφ4.0mmの穴(エンドパイプの直径)を掘ります。更にエンドパイプの軸を通す為、φ3.2mmの穴を掘り下げます。

DSC07645.jpg 後端のサイレンサーバンドの溝が甘くなっているので0.3mmエッチングソーやデザインナイフで溝を掘りなおした後、耐水ペーパーのエッジを溝に入れて整形します。

DSC07646.jpg サイレンサーパーツをエキゾーストに接続し、今度はサイレンサーの天面に軸を通す為の穴を開けます。シートカウルと同様の要領でプラサポをガイドにして一旦φ2.0mmの穴を浅く掘ります。位置決めは慎重にして下さい。穴あけの前にシートカウルを組み合わせておくことをオススメします。横から見たときにシートカウルの後端とサイレンサーの後端の位置のバランスが重要です。無計画に穴を開けるとサイレンサーが飛び出し過ぎることになります(経験者は語る)。

DSC07650.jpg サイレンサーに通す方の軸はプラサポのパーツ番号No.1のパーツを使います。長い方の軸はφ3.5mmのドリルで穴を掘り下げています。理由はネジの頭を完全に隠す為です。MUSTでは無いですが、塗装後の組み立ての際、ネジの頭がサイレンサーの塗膜を削る恐れがあります。軸のエッジも落としておいた方が良いでしょう。ネジはM2.0の適当な長さのものを使っていますが、リューターに咬ませて頭をφ3.4mm位になるようにヤスリ(私はニコルソンのステンレス対応を使用)で削ります。

DSC07647.jpg プラサポのNo.1のパーツは軸が短い方を更に短くしておきます。フレームをサンドしたときにガタつかない様に現物あわせして下さい。サイレンサーには先ほど掘ったφ2.0mmの穴をφ4.0mmに広げます。

DSC07693.jpg DSC07694.jpg ネジ止めするとこんな感じになります。

DSC07708.jpg 続いてサイレンサーの固定バンドをアルミ版から加工します。固定バンドと呼んでいますが、便宜上です。実際に固定しているわけではありません(実車は勿論固定していますが)。キット付属の図面印刷済みのマスキングテープから一つ切り出してアルミ版に貼り付けます。外枠に沿ってアルミ版を切り出して下さい。

DSC07709.jpg スリットを開口します。図面に沿って両脇にφ1.0mmの穴を開けます。

DSC07710.jpg 穴を繋ぐようにナイフを何度も滑らせてカットします。この時、ナイフで押し切る様にしてはいけません。そうするとナイフの厚みにアルミ版が負けて横に広がってしまいます。スリットが開口できたら四隅にネジを通すφ0.8mmの穴を開けます。これも印刷してある図面をガイドにして下さい。この穴あけを先に実施した方が良いかもしれません。何故なら4つの穴をバランス良く(整列して)開けるのが難く、失敗率が高いので前工程が無駄になります。

DSC07712.jpg DSC07713.jpg 図面のラインをガイドにして両端を折り曲げます。折り曲げにはエッチングベンダーミニを使いました。ミニである理由は後述。両端を折り曲げたら、サイレンサーのパーツに押し当てながら弧を描く様に曲げて行きます。サイレンサーのパーツに当てるだけでは曲げが不十分なのでピンバイスの柄の太い部分などに押し当てて仕上げると良いです。

DSC07715.jpg バンドの上部を加工します。手順は下部とほぼ同じですが、シートカウル裏へ延びる帯の分、マスキングシートは長く切り出します(隣の図面の境界位までの長さが丁度良いです)。四隅の穴はφ0.7mmで開口して下さい。上部パーツの穴でネジを絞め、下部パーツの穴はネジを通すだけにします。そうしないと大変なことになります。上手く説明できないのですがやってみればわかります。この穴のサイズはTop Studio 1/12 オートバイ模型用 1.2mm マイナスネジを使う前提のサイズなので他のネジを使う場合は現物合わせで。また、ネジ止めなんて必要ない、接着で行くぜ!と思う場合は穴あけ加工すら必要ありません。この場合、下部にボルトヘッドを貼るとリアルになるでしょう(そっちの方がより実車に近い)。

DSC07716.jpg 内側のラインに沿って、エッチングベンダー ミニで折り曲げます。

DSC07717.jpg 次は外側のラインより気持ち内側で折り曲げます。エッチングベンダーのミニを使う理由はこの狭い範囲に先端が入る為です。通常サイズを使うとこの間には入りません。また気持ち内側で折り曲げる理由ですが、そうしないとシートカウル裏と干渉してまっすぐ入らなくなる為です。この部品は一度スリットやネジ穴を開口する前に試しておくことをオススメします。

DSC07732.jpg DSC07729.jpg 組み合わせ、ネジを通すとこんな感じになります。このネジ止め、本キット作成において最大の難所だと思います。とにかくネジが小さいので真っ直ぐ回すのが一苦労です。一旦、下部のパーツにネジを通して安定させた状態で上部パーツを少し離した状態からねじ込む様にしないとネジが直ぐに倒れてしまいます。上手く伝わらないと思いますが、ここは慣れるしかないですね。マスキングを貼ったままで作業した方が保護になると思います。結構精密ドライバーが外れてガリっとやってしまいがちです。

DSC07651.jpg リアホイールを取り付ける為のマイクロステンボルトM1.6を固定出来る様に、スイングアームの穴をφ1.5mm迄小さくします。その為、穴は一旦φ2.0mmの丸棒を通して接着します。この時、丸棒の両端がスイングアームの穴からはみ出ない様にして下さい。後から整形するのは大変です。

DSC07653.jpg スイングアーム内側の余分な軸を切断し、φ1.5mmの穴を開け直します。

DSC07696.jpg ホイール自体を加工します。TAMIYA 1/12 カワサキ Ninja ZX-RR AパーツのNo.16を使います。このパーツ、ハブにデッカイ穴があいていますが、ここを埋めて中心にφ1.7mmの穴を開ける必要があります。正確に中心を出す為、径の異なるプラパイプを組み合わせて詰めていきます。先ずは穴を一旦φ5.5mmに広げます。この太さになると電動ドリルを使うのが楽です。

DSC07698.jpg エバーグリーンのφ5.5mmプラパイプを通したいのですが、微妙な誤差がある為、通りませんでした。径の小さいドリルの後端にペーパーを巻いて穴を更に広げていきます。

DSC07699.jpg ハブの幅が16.5mmになるように調整します。

DSC07700.jpg DSC07701.jpg 削るのは面取りがある方(ディスクが付く方)の軸です。先端が平たいナイフを削る面に立てて削っていきます。同方向に10回位削ったらホイールを回転させて削る方向を変えます。こうすることによって偏りなく削ることが出来ます。

DSC07702.jpg ディスクも加工します。中央にφ4.0mmの穴を開けます。

DSC07703.jpg ディスクをウスウス攻撃です。目安は中心付近の5つの穴が自然に開く位です。

DSC07704.jpg 全部ヤスリで削るのはしんどいのである程度はエッチングソーでスライスしました。

DSC07705.jpg ディスクにφ4.0mmのプラパイプを通します。このパイプをホイールに通してはみ出した分をカットします。φ4.0mmのパイプには更にφ2.4mmのパイプを通して接着します(長さはφ4.0mmと同じ)。微妙に隙間があるのでうまいこと位置決めをして低粘度の瞬間接着剤を流しましょう。(最終的には全てのパイプを接着します。でないと、ホイールを回転させたときにディスクは回らないままとなってしまいます)

DSC07706.jpg 各パーツを組み合わせスイングアームに取り付け。スイングアームに空けた穴にはマイクロステンボルトM1.6をねじ込みます。

DSC07741.jpg 続いてはサイドサイレンサーの組み立てです。キレイに整形して組み合わせるだけ。エキゾーストパイプは"ヘ"の字の形をしています。直線が長い方がサイレンサーと繋がります。サイレンサーにはφ3.5mmの穴を掘っておきます。エンドパイプ側もセンターサイレンサーと同じ要領でφ3.5mmとφ3.0mmの2段落ちの穴を掘っておきます。

DSC07742.jpg サイレンサーとステーの部品はφ1.0mmの穴を開け、TAMIYA 1/12 ヨシムラ 隼 X-1 タイヤ袋詰に入っているネジで固定します。

DSC07733.jpg 本体との接続はステーをタンデムステップ裏に付けるのですがFASTLANEパッケージ版にはステップ裏に余分な段差モールドが存在します。

DSC07740.jpg 不用な分部はナイフで削り落とし、ペーパーを掛けてキレイな面にします。この工程は非常に大事でこれを怠るとサイドサイレンサーの取り付け角度がおかしくなってしまいます。

DSC07743.jpg エキゾーストパイプの先端は添えるだけで接着はしません(しても良いですけどメンテが大変になりそう)。仮組みの段階なのでマスキングテープで留めておきます。

DSC07850.jpg フロントの足回りに取り掛かります。フロントホイールはリア同様、TAMIYA 1/12 カワサキ Ninja ZX-RR AパーツのNo.12を使います。ディスクとハブを接続する部分の形状が合わないのでディスクの裏の軸をハブの穴の形に合う様に加工します。特に難しくは有りません。下のパーツが加工したものです。

DSC07851.jpg DSC07852.jpg 両サイドのディスクをホイールに取り付けると、元の構成よりも幅広になってしまいます。これではフォークにはめることが出来ない為、ハブを両サイドから短縮していきます(逆に、ディスクを薄くしていく手もあると思います。こちらの方がよりリアルになるのですが、削るのが困難な形状です)。上の画像が削る前、下の画像が削った状態です。

DSC07854.jpg くみ上げればこの状態となります。少しはしょって説明しているところもありますが、時間のあるときにでも更新します。

完成作例はコチラ ギャラリー:1/12 仮面ライダー THE NEXT サイクロン号 (ver.1.0) 組み立てガイド 1