2021年4月 3日

S.H.フィギュアーツ 仮面ライダースナイプシューティングゲーマー レベル2 マント可動化

今回はフィギュアーツ 仮面ライダースナイプシューティングゲーマー レベル2のマントを梨地シートで可動化して欲しいという依頼をいただきました。
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単純に梨地シートに置き換えならさほど難しくもありませんし、SNSでも作例を見かけます。が、今回はマント表面のハニカムパターンを再現して欲しいというものでした。今回のパターンは細かすぎてクロノスローブで使ったカッティングシートはカット精度に問題があり使えず。依頼通りデカールでのテストもしましたが強く折り曲げるとインクがハラハラと落ちてきてNG。依頼された内容にばかり囚われすぎて根本的なことに気がついていませんでした。

梨地シートにプリントすればいいんじゃね?
と。

IMG_4890.jpeg まず、イラストレーターでマントのパターンをデザインしケント紙に印刷。

IMG_4891.jpeg 白の梨地シートを印刷した外枠のサイズで切り出し・・・
(梨地シートは東京出張の際に渋谷の東急ハンズで購入したものです。名古屋のハンズ2店舗では取扱無し&取り寄せ不可・・・トホホ)

IMG_4892.jpeg ケント紙になるべくたわみが無いように貼り付け、タミヤのポリカーボネートスプレーの蛍光イエローで塗装(先駆者に教えていただきました。感謝!)。塗装するとシートがたわんでくるので貼り直します。

IMG_4893.jpeg 塗料が乾いたらメタリックシルバーインクで印刷します。いやー、できるかもとは思っていましたが本当に印刷できた時は感動しました。マジでMDプリンタ優秀過ぎです。バージョンアップして復活しないかな・・・
この後、裏面も蛍光イエローで塗装しています。

IMG_4952.jpeg 試作を重ねて完成したマントがこちら。襟の部分は独立しています。いつもは裏表で2枚のシートを張り合わせるのですが今回は1枚としました。針金をオフセットして瞬着で固定し、縁を巻き込む形で接着しています。

IMG_4911.jpeg 複眼の改修も受けていたので裏から削っていたところ削りすぎてしまい目の部分が破損(貫通)してしまいました。

IMG_4914.jpeg デカールを貼って誤魔化せないレベルだったので素体を購入してパーツを取ろうかとも思いましたがあまりにも勿体ないので急遽3Dデータを作成し3Dプリントで目の部分を作成しています。(画像右上のクリアパーツが自作したものです)

IMG_4915.jpeg IMG_4916.jpeg なんとかリカバリーに成功しました。また形状も好みに変更しています。

IMG_4941.jpegIMG_4939.jpeg そうして出来上がったものがこちら。もとの製品はプラスチック製でパーツ分割もされていましたがより実物に近づけることができました。何よりハニカムパターンが再現できたのが良かったです。

IMG_4942.jpeg 昔やった改造同様に背中のバイザー部には赤デカールを貼ってワインレッドに見えるようにしています。

IMG_4933.jpegIMG_4936.jpeg 今回は梨地にプリントを施すという新たなイノベーションがあり非常に有意義でした。